授業をしていると、「先生、これでいい?」と外に答えを求めてくる子がいます。
おそらく、日本の学校教育では、正解か不正解の2択で授業を行なっているからなのでしょう。
例えば算数のテストをとってみても、
日本では「1+3=○」なのに対し、
海外では「1+○=4」と答えが複数個あったりします。
体育でも集団行動が絶対で、前ならえ、右向け右と、先生の言うことだけに従うよう教育されたりも。
だからなのか、真面目な子ほど間違いを恐れ、教師や親に許可を求める傾向があります。
アートは自分で答えを作っていく分野だからこそ、完成を教師や親が決めずにこども自身に決めさせてみましょう。
そうすることで、創造性や自主性がうまれます。
目次
ゴール(完成)はどこにある?

作品の完成を教師や親が決めてしまうと、アートの意味が半減してしまいます。
算数では「1+3=4」と答えが決まっていますが、アートの答えは無限大。
「できた!」「これで完成!」を待つことで、自分で作り上げた作品を好きになり、さらに自信にもつながります。
作品を完成させるには?
何かを目指すとき、必ず道のりと目的地があります。
制作活動も同じです。
道のり(制作過程)と目的地(完成)に分けることで、作品を完成させることができるでしょう。
道のり(制作過程)を楽しむ
幼児や低学年のこどもは、造形あそびとして絵の具をかき混ぜたり、粘土をこねたりします。
色水に夢中になって、ず〜っと絵の具を塗りたくっていたり。。
もちろんそれも色感が身につくのでとても素敵なことですが、作品を完成させる場合はつぎの2点をおすすめします。
- もうひとつ作るか提案してみる
- 制作過程をカメラで記録
もうひとつ作るか提案してみる
工程を楽しんでいる子は手が早いため、どんどん変化していきます。
おっ、この色いい感じ。
ここで手を止めさせたい…
と思う場合は、

画用紙あまっているけど、もう一枚描いてみる?
と完成へ導いたりも。
すると、手を止めて、次の作品づくりに移っていったりします。
あるいは、「まだ描く」と自分の意思を持って進めていく場合もあります。
制作過程をカメラで記録
変化し続ける作品の途中経過を撮影することで、ふりかえりに使えます。
また、こどもは自分の作品を撮ってもらうことを喜ぶので、自然にやる気も出てくるでしょう。
ゴール(完成)を定める

そろそろ終盤に近づいてきたなと思ったら、作品タイトルを考えさせます。
そうすると、目的地がはっきりし完成させやすくなるのでおすすめです。
高学年以降は、授業の最初に完成イメージ図(エスキース)を描くと、寄り道せずにまっすぐと目的地までたどり着きやすくなるでしょう。
まとめ
創作活動をするときは、こども自身に完成を決めさせてみましょう。
そうすることで、クリエイティブな能力や主体性が身に付きます。